この記事では、外壁塗装工事で利用する塗料の種類や特徴についてご紹介します。
内容としては、
- 外壁塗装に利用する塗料の種類
- 各塗料のメリットやデメリット
- 塗料ごとの耐用年数
上記のことが詳しくご紹介します。
外壁塗装に使う塗料の種類
外壁塗装に利用する主な塗料には3種類があります。
- ウレタン系塗料
- シリコン系塗料
- フッ素系塗料
それぞれの特徴は以下になります。
ウレタン系塗料
ウレタン系塗料は3種類の中で最も価格が安く、近年までは頻繁に利用されていた塗料です。
耐用年数は3種類の中で最も短くて8〜10年程度です。
1㎡単価の目安としては2,200〜2,500円程度が相場です。
■ウレタン系塗料のメリット
密着性が高い塗料で、木製素材の塗装に適しています。他にも耐候性や耐摩耗性に優れていて弾性があるというメリットも存在します。
価格が安いため最低限の塗装をしたいという人に向いています。
■ウレタン系塗料のデメリット
価格が安い代わりに耐用年数が短いため、メンテナンス頻度が高いことがデメリットです。
10年以内に取り壊しをするような住宅には適していますが、メンテナンス頻度を減らしたいということであれば、避けたほうが無難です。
また、断熱効果は特に期待できない塗料です。
シリコン系塗料
現在、最も主流となっている外壁塗料です。
耐用年数は10〜15年とウレタン系塗料よりも非常に長く、コストパフォーマンスが最も高い外壁塗料です。日本の住宅の多くで利用されている素材ですので、外壁塗装の材料に迷ったらシリコン系塗料を選んでおけば間違いありません。
1㎡単価の目安としては2,500〜2,800円程度が相場です。
■シリコン系塗料のメリット
価格に対して耐用年数が非常に長いため、コストパフォーマンスに優れています。
また、日本の多くの住宅で利用しているため実績や信頼性も高いです。
強い粘着力と、光沢が長持ちするという特徴もあります。
■シリコン系塗料のデメリット
性能自体はフッ素系塗料には劣るため、メンテナンスの頻度は高めです。また、断熱効果は期待できません。
フッ素系塗料
最も耐久性に優れた高品質な塗料です。価格はシリコン系塗料よりもさらに高いですが、耐用年数は15〜20年と非常に長いです。
その性能の高さから、公共施設やスカイツリーなどにも利用されています。
1㎡単価の目安としては3,000〜3,400円程度が相場です。
■フッ素系塗料のメリット
カビや汚れに強く、天候による影響も受けにくい塗料です。耐久性が最も高いため耐用年数が長くて信頼できる外壁素材でしょう。
1度塗装してしまえばしばらくはメンテナンスが不要なため、費用よりも塗装品質を重視する人に向いています。
■フッ素系塗料のデメリット
品質が高いだけあって、費用も高いという点がデメリットです。性能と価格のコストパフォーマンスを考えたら、シリコン系塗料の方が優れていると考えられます。
また、高品質な塗料ですが断熱効果はありません。
主流ではないが、特殊な効果がある「特殊塗料」
上記で紹介した3種類以外にも、特殊塗料と呼ばれるものが存在します。
- 遮熱塗料(しゃねつとりょう)
- 光触媒塗料(ひかりしょくばいとりょう)
これらについても解説していきます。
遮熱塗料
日光を反射して、建物の温度を抑える効果が期待できる塗料です。
最大で40%の冷房費が節約できるとも言われており、高い断熱効果が期待できます。
耐用年数は15〜20年と、フッ素系塗料並に長持ちします。
しかし、1㎡単価の目安としては3,200〜4,800円と、フッ素系塗料よりも費用が掛かります。
光触媒塗料
光を利用して汚れを分解する特殊な塗料です。大気中の空気をきれいにする効果が期待できると言われています。
耐用年数は15〜20年で、汚れが非常につきにくく、断熱効果もある程度は期待できます。
1㎡単価の目安としては3,500円以上かかるため、今回紹介した塗料の中では最も高額です。
外壁塗装に使う塗料のまとめ
外壁塗装工事で、主に利用する塗料には3種類があります。
耐用年数が短くてもいいから低価格で塗装したい、という人には「ウレタン系塗料」。
特に塗料の指定がない人や、コストパフォーマンスを重視するのであれば「シリコン系塗料」。
メンテナンスの手間を少なくしたい人や、費用が高くなっても構わないので高品質な塗料を求める人には「フッ素系塗料」が向いています。
この他にも「遮熱塗料」と「光触媒塗料」という特殊塗料がありますが、特殊塗料はどちらも高額なため、予算と相談して利用するかどうかを考えましょう。