外壁塗装のアクリル塗料の特徴とメリット・デメリット

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アクリル塗料というと、近頃は手軽に手に入るアクリルスプレーを使ってのDIYが流行です。

初心者でも簡単に扱えることから、ホームセンターや100円ショップでは品揃えが豊富です。

今回は外壁塗装の「アクリル塗料」の特徴やメリット、デメリットについて紹介します。

アクリル塗料の特徴と概要

アクリル塗料は1950年代頃から開発され、今から30年前までは外壁塗装の主役として第一線で使われていました。

ところがその後シリコン塗料、フッ素塗料、無機塗料など次々に新しい塗料が開発され、しかもこれらの塗料が年々単価も下がってきたため、アクリル塗料は徐々に外壁塗装の塗料としては使われなくなっていきました。

アクリル塗料は外壁塗装としてはそれほど使われなくなくなりましたが、安くて扱いやすく、カラーバリエーションが豊富なことから、現在でもその他のシーンでは非常に需要がある塗料です。

一般的に塗料は、顔料、添加剤、合成樹脂の混合物です。アクリル塗料は合成樹脂の中に「アクリル合成樹脂」が使われていることからその名前がつけられています。

アクリル合成樹脂とは、ペンやプラスチック製品などに良く使われている「プラスチックの一種」です。

また学生時代に美術の時間に使われた経験があるかもしれない「アクリル絵具」も同じ原料から作られています。ちなみにアクリル絵具の方が先に開発され、その後外壁用の塗装剤が開発されました。

特徴的なのは非常に発色が良く鮮やかなポップな仕上がりになることです。

アクリル塗料の強度・耐用年数・耐久性

アクリル塗料の強度

アクリル塗料の強度が最もいかせるのは湿気が溜まりやすい場所、いわゆる住宅の軒天井(のきてんじょう)などです。

アクリル塗料は、湿気を通しやすい性質があり、透湿性が高く湿った場所ではその能力を最も発揮します。

ただし、透湿性の高い外壁に使うとアクリル塗料の能力が災いして、湿気を建物の内部に通してしまいます。

またアクリル塗料の能力がいかせる場所は、外的刺激が少ない屋内の家具や建具類です。屋内であれば比較的長く効果が保てます。

アクリル塗料の耐用年数・耐久性

続いてアクリル塗料の耐久年数ですが、屋外になると塗膜の寿命は約5~7年ほどしか持ちません。

アクリル塗料は紫外線や酸性雨に弱く、それらを浴びると耐久性の低さを露呈して劣化が一気に進みます。紫外線を浴びるとラジカルという劣化因子が発生して、酸化還元反応がしやすくなり樹脂の分子の結合が破壊され、結果チョーキングがでやすくなります。

また元々塗膜自体が固いことから、ヒビが入りやすいという特徴があり、そのヒビから水が入りやがて内部を腐食させてしまいます。

屋外での劣化の早さこそが、アクリル塗料の最大のウィークポイントです。

アクリル塗料の評判・評価

アクリル塗料に対する良い評価で一番多いのが、とにかく単価が安い点です。

その他のどの塗料に対しても、単価の安さでは絶対に負けてはいないので「とにかく安く」を求めている方によく使われます。

また注文住宅ではなく、建売住宅のようにとにかく安く建てて高く売ることが目的の物件でも、利用頻度が非常に高く、こちらも評価が高いです。

足場を建てる必要がない現場や、DIYで使う現場でも、塗料自体の安さと扱いやすさからアクリル塗料は高い人気があります。

さらに、数年以内に解体が決まっている建物の塗装でも、ワンポイントリリーフとして取りあえずの塗り替えにもアクリル塗料が使われます。

反対に悪い評価としては、とにかく目に見えて劣化が早いことです。

アクリル塗料を外壁塗装に使った場合、他のどの塗装よりもチョーキングが出始める時期が圧倒的に早く、何も知らずにただ安いからと理由で塗装した初心者の方はうんざりしているほどです。

その他にもアクリル塗料で外壁塗装した場所が屋根で守られていれば、案外持ってくれますが、屋根なしで野ざらしになっている場所になると、さらに劣化のスピードは劇的に早まることから、こんなはずではなかったという不満の意見も多いです。

アクリル塗料の価格・相場

アクリル塗料の㎡単価は「1,200~1,800円/㎡」といわれています。

現在、外壁塗装で主流のシリコン塗料の約7割の㎡単価で塗装することができます。

実はこの破格の安さこそが、アクリル塗料の最大のセールスポイントであり、塗装開始の敷居が低いからこそ外壁塗装をやってみようかと思われる方もいらっしゃいます。

紫外線に当たっても雨にさえ濡れなければ約5~7年は持ってくれるので、逆に、数年に一度は塗り替えたいと思っている方には願ってもない塗料といえます。

アクリル塗料での外壁塗装は、DIYで塗装される分には実際安く仕上がります。

ただし塗装業者に依頼すると材料費だけでなく人件費や足場代がかかるので、塗る回数が多くなるほど思っている以上に高くなるといえます。

外壁塗装用には、長期間で考えると結果的に高くつくケースが多いです。

アクリル塗料のメリットとデメリット

アクリル塗料のメリット

  • 全ての外壁用の塗料と比べても一番㎡単価が安い
  • 色ツヤがはっきりとして発色が良く、鮮やかな仕上がりになる
  • カラーバリエーションが豊富
  • ほとんどが1液型なので、非常に扱いやすい
  • 付着力が高く重ね塗りにも適している
  • 透湿性が高い
  • 前色を変えたい時に向いている
  • 耐久性の高いピュアアクリルなど、これまでのアクリル塗料の欠点を克服したものが開発されている

アクリル塗料のデメリット

  • 紫外線に弱いため、数年で塗膜の光沢が消え変色やいろあせが目立ち劣化が早い
  • 塗膜が固いことからひび割れがおきやすい
  • 塗り替えサイクルが5年~7年と塗料の中で一番短い
  • 前回がアクリル塗装の場合、劣化していると塗り替えが厄介
  • 浸透性が良過ぎることから、湿気を止めてくれない
  • トータルコストでみると結果的に高くなることもある

アクリル塗料の総評は、㎡単価は安くて初心者でも扱いやすい塗料ですが、耐久性が低く頻繁に塗り替える必要があり、トータルコスト的には高くなってしまう塗料といえます。

アクリル塗料が向いている場面

アクリル塗料が向いている人は色鮮やかな発色の良さを好まれ、5年~7年などの短いスパンでの塗り替えをお考えの方に向いています。

また以前の色を変えられることから、毎回違う色での塗装を楽しみたい方にもおすすめです。

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