外壁塗装工事における施工手順や、外壁メンテナンスの適切な時期を紹介します。
一般的には知られていない外壁工事についての知識を把握しておくことで、依頼した業者が適切な工事をしているかどうかを確認することができます。
外壁塗装の施工手順
外壁塗装工事には以下の工程があります。
- 足場組立、養生
- 高圧洗浄
- 下地調整
- 下塗り
- 中塗り上塗り
- 養生はがし、足場解体
一般的な広さの戸建ての場合、2週間程度で終わることがほとんどですが、天候や塗装の範囲によってはそれ以上になることもあります。
では、1つ1つの工程を詳しく見ていきましょう。
足場組立、養生
まずは外壁塗装するために必要な足場を組み立てます。
足場がなければ外壁塗装はほとんどできませんので、重要な工程となります。
足場の組立てにはだいたい1日程度掛かります。足場を組み立てた後は塗料が余計な場所に飛散しないようにメッシュシートを張って養生をします。
足場の組立て時には騒音が響きますので事前に覚悟しておきましょう。
養生シートの設置まで含めると、2日掛かる場合もあります。
高圧洗浄
足場と養生シートの準備が整ったら高圧洗浄を行います。専用の機材を使って高圧力で水を外壁にかけて汚れや塗料の浮きなどを剥がします。
高圧洗浄する際には水道を家主から借りることがほとんどです。
外壁を高圧洗浄する際には窓をあけていると室内が水びたしの大惨事となります。必ず窓を閉めるように工事業者から言われますので厳守してください。
高圧洗浄は1日程度で終わります。
下地調整
高圧洗浄が完了したら紙やすりなどを使って下地の調整を行います。
この際に外壁にひび割れなどがあったらコーキングを使って埋めたり、モルタルの欠損などがあれば補修をしたりします。
下地補修は1日~2日程度で終わります。
下塗り
下地調整が終わったら下塗りを行う作業です。
下塗りとは中塗りや上塗りが剥がれないように密着させる機能を持つ塗装です。
下塗り作業は、基本的に1日で終わります。
塗料の乾燥が必須条件となりますので、天候不良の場合には作業を中断することが多いです。
中塗り、上塗り
中塗りと上塗りという2回塗りを行う作業です。ウレタン系塗料やシリコン系塗料といった材料はこの段階で使用します。
下塗りが完全に乾燥したら、中塗り→上塗りの順に行います。基本的に、中塗りと上塗りで大きな違いはなく、塗料に厚みをもたせるために行っています。
中には、「1回で厚く塗るので塗り替え数を減らせる」と主張する業者がいますが、それは間違いです。
塗料は1回で塗れる厚さが決まっています。この厚さを超えて塗ってしまうと、気泡が生まれやすくなったり、乾燥しにくかったりする等、塗膜が剥がれる原因を作ることになります。
1回塗りで終わらせようとする業者は悪質です。見積もりの段階で必ず、2回塗りするかどうかを確認しましょう。
こちらも天候不良の場合には作業ができません。
中塗りと上塗りに、2〜7日程度を見ておきます。
養生はがし、足場解体
養生シートなどを剥がして足場を解体する作業です。
基本的には1日で終わります。
足場を解体して清掃まで終われば工事は完了です。
外壁塗装のメンテナンスをするタイミング
外壁塗装のメンテナンス頻度は、前回の外壁工事の際にどのような対処をしたかで異なります。
前回の外壁工事を塗装で行っていた場合には、8〜10年程度で耐用年数に達している場合が多いです。重要なのは、前回のメンテナンスからの年数だけでは決められないということです。
年数よりも重視してほしいのは、実際の劣化具合です。
海沿いなどの場合、劣化状況によっては5年程度でメンテナンスが必要となることもあるでしょう。
外壁をさわってみて指に粉のようなものがついたり、壁にひび割れがあったりするならメンテナンスが必要です。
新築で建てた住宅だとしても、10年たった頃には外壁を1度はチェックしてみることをおすすめします。
ほとんどの外壁素材は10年程度で何らかの劣化が見つかりますので、部分補修やメンテナンスが必要になります。
自分で判断が難しいという場合には、外壁塗装業者に調査を依頼するといいでしょう。
無料で調査してくれる業者がほとんどですので、気軽に調べてもらうことができます。
まとめ
外壁塗装工事には、およそ2週間程度かかります。
- 足場組立、養生
- 高圧洗浄
- 下地調整
- 下塗り
- 中塗り上塗り
- 養生はがし、足場解体
といった工程があり、それぞれの工程で注意点があります。
足場の組立て段階では騒音が響くことを覚悟しなくてはいけませんし、高圧洗浄のタイミングでは水道を貸し出したり窓の施錠が必須だったりすることが多いです。
天候不良が続けば、外壁塗装工事は進まず1ヶ月以上かかる可能性もあるでしょう。
また、外壁塗装のメンテナンスをするタイミングについては、8〜10年程度が目安となります。
ただし、経過した年数よりも劣化状況で判断する方が重要です。
劣化状況を自分で判断できない場合には、業者に依頼しましょう。
もし前回のメンテナンスから10年以上が経過しているのであれば、1度は業者に調査を依頼してみてください。