外壁塗装工事の目安となる「チョーキング現象」。
外壁が劣化したかどうかを判断する重要な指標となりますので、確認しておくと良いでしょう。
この記事では、
- チョーキングとはどんな現象なのか
- チョーキングが発生する仕組み
- チョーキングが発生する年数の目安
- チョーキング現象を放置するとどうなるのか
について情報をまとめています。
チョーキング現象とはどんな現象なのか
チョーキングとは、外壁を触った時に指に粉のようなものがつく現象で、外壁の劣化具合を判別するために使われます。
外壁メンテナンスの目安として、よく使われます。
劣化具合で指に粉がつく量は大きく変わりますが、今すぐメンテナンスをしなくては危険というわけではありません。ただし、指の腹に真っ白に付くようだと、すでに外壁の塗装は寿命を迎えていますので、外壁リフォームの検討が必要です。
東西南北すべての面の外壁を確認しましょう。日光が当たるかどうかによって、外壁の劣化状況は変わってきます。
北側の外壁は問題がなくても南側の面は紫外線などで劣化している、ということは珍しくありません。外壁の一面だけをチェックして安心しないように気をつけてください。
チョーキング現象が発生する仕組み
チョーキングは、紫外線などの影響により塗料が劣化することで発生します。
塗料は基本的に、合成樹脂や顔料を使用しています。
合成樹脂は紫外線などを長期間受けてしまうと徐々に劣化していくという特徴があります。合成樹脂が劣化してしまうと顔料が表面化してきます。
この顔料というのは、もともとが粉状の物質です。
合成樹脂が劣化してしまうと、顔料が露出してチョーキング現象となってしまうのです。
現在利用されている外壁塗料のほとんどが、合成樹脂を使用していますので、チョーキング現象は避けることは難しいです。
チョーキング現象が起きる年数は、約10年程度
適切な塗装方法を行っていれば、8〜10年程度はチョーキング現象が起こることはほとんどはありません。
しかし、施工不良などの場合には、2〜3年程度でチョーキングが起こることもあります。年数でチェックするよりも、5年おきぐらいに外壁を確認した方が良いでしょう。
また、塗料に含まれる合成樹脂の性能によって、チョーキング現象が起こる年数は変わります。
性能が高い塗料であるほど合成樹脂が劣化しにくいため、チョーキング現象が出るまでに長い期間がかかります。
可能な限りチョーキング現象を起こしたくないのであれば、フッ素系塗料のように劣化が起こりにくい素材を使ってリフォームをすることをおすすめします。
チョーキング現象を放置すると、ひび割れや雨漏りの原因に
チョーキング現象は塗料が劣化して剥がれてくる現象です。塗料自体はボロボロになりますが、内部の壁が崩れているわけではありません。
放置をしない限りは、メンテナンスをすることで外壁を保護することができます。
ただし、放置をした場合はチョーキング現象がさらに悪化していき、塗装が剥がれていきます。
最終的には、塗膜剥離を起こして外壁が露出してしまい、ひび割れや雨漏りの原因になることもあります。
さらに放置をすると、外壁内部にまで雨水が侵入してしまい、建物全体を腐食させる可能性があります。
チョーキング現象が出たからといってすぐに対処する必要はありませんが、長く放置をしてしまうと外壁にダメージを与えてしまいます。
チョーキング現象のまとめ
チョーキング現象というのは、表面に塗ってある塗装が劣化して顔料と呼ばれる粉状の物質が露出する現象です。
塗装の劣化ですので、内部が侵食されていない限りは外壁がいますぐ崩れるといった心配はありません。
チョーキング現象は基本的に8〜10年程度で表面化し、施工不良等の場合は、2〜3年で露出することもあります。チョーキング現象が出てきた場合は、外壁塗装のメンテナンスを検討しましょう。
急いで対応する必要性はありませんが、さらに何年も放置してしまうと外壁や建物全体に被害が及んで修復困難な状況になることもあります。
5年おきに外壁の東西南北すべての面に触ってみて、チョーキング現象が起きていないかをチェックしておくと良いでしょう。